王貞治氏が語る「世界記録」756 号打った瞬間の本音
王貞治氏が語る「世界記録」756 号打った瞬間の本音とは?昭和後期のプロ野球界を支えたレジェンドが、当時の心境を語ります。

日本中が待った「世界記録」756 号を打った瞬間の王貞治氏の本音 貴重な 868 号ホームランバットを手に「懐かしい。こんな重いバットをよく使ったな」
1977 年 8 月 31 日、大洋(現・DeNA)戦で、王貞治氏はハンク・アーロン氏が持つメジャーリーグ記録に並ぶ 755 号本塁打を放った。その 3 試合後、9 月 3 日のヤクルト戦でついにメジャーリーグ記録を抜く「世界記録」756 号を達成した。
このとき、日本中が大騒ぎとなり、王さんの家の周りも大変だったという。子供たちが夏休みで家に来ていて、出入口が玄関しかなくて逃げられない状況だった。結局、子供たち全員に丁寧にサインしないと出してもらえないという。その周りにはカメラの人たちも来たりしていて、毎日 1 時間ちょっとかかったという。
王さんは、野球人生の中でそこが一番ピークだったと語っている。しかし、756 号を打ったときの本音は「ほんとに『やれやれ』ですよ」と語っている。毎日、グラウンドに行ってもカメラに囲まれて、「今日、打つか」なんとかってね。自分なりには早く打ちたいと思うんですけど、なかなか打てない。うれしいとかよりも、本音はやれやれですよね。