【卓球】IOC 理事会での歴史的な決定。混合団体競技の追加 7 種目に選ばれた卓球
IOC 理事会で卓球が混合団体競技の追加 7 種目に選ばれた。出場枠制限のため男女団体がなくなり、男女ダブルスが復活。卓球界に大きな影響を及ぼす。

【卓球】IOC 理事会での歴史的な決定。混合団体競技の追加 7 種目に選ばれた卓球
2025 年 4 月 9 日、スイス・ローザンヌで行われた IOC(国際オリンピック委員会)の理事会において、卓球が混合団体競技の追加 7 種目のひとつに選ばれました。これは卓球界にとって歴史的な出来事であり、新たなチャレンジとなります。
さらに、2004 年アテネ五輪まで行われていた男女ダブルスも復活することが決定しました。2028 年ロサンゼルス五輪では、男女シングルス・男女ダブルス・混合ダブルス・混合団体の 6 種目が行われ、卓球競技の金メダル数はパリ五輪での「5」から「6」へと増えます。
ジェンダーの平等という理念のもと、男女混合の種目や女子種目をオリンピックに追加してきた IOC。卓球でも東京 2020 オリンピックから混合ダブルスが追加され、水谷隼/伊藤美誠が初代金メダリストになるという快挙を成し遂げました。
ITTF(国際卓球連盟)も 2023 年から中国・成都で混合団体ワールドカップを開催。それは明確にオリンピックでの混合団体の追加に向けたアピールでした。IOC 委員でもある ITTF のペトラ・ゾーイング会長はロサンゼルス五輪での混合団体の追加について、「パリ五輪での卓球の大成功に続き、ロサンゼルス五輪での混合団体の導入は新たな歴史の節目となり、卓球のダイナミックでインクルーシブ(包括的)な未来という私たちのビジョンに完全に合致するものです」とコメントを発表しています。
開催種目から男女団体がなくなり、男女ダブルスが復活したのは出場枠の制限が理由だと考えられます。IOC は開催地への負担が増えないよう、夏季オリンピックの出場選手数について「10,500 人」を上限としています。ロサンゼルス五輪ではこの 10,500 人の内訳が「女子 5,333 人・男子 5,167 人」と設定され、初めて女子が男子を上回ることが話題となっていますが、卓球についても現在の「男女とも 1 カ国 3 名まで」という出場枠は変わらないでしょう。
何はともあれ、金メダルの総数が増えたことが卓球競技にとって追い風となることは間違いないです。一方で、各国のオリンピックに向けた強化も大きな見直しを迫られることになり、卓球界に大きな影響を及ぼすことになりそうです。