春の高校野球開幕 海星が連覇へ
春季高校野球が 12 日に開幕。海星は秋春連覇を目指す。攻守でレベルアップを図り、好調を維持。


春の高校野球 12 日開幕 海星、秋春連覇めざす 攻守でさらにレベルアップ
第 72 回春季東海地区高校野球三重県大会が 12 日に開幕する。上位 2 チームに与えられる東海大会の切符に加え、夏の甲子園出場校を決める第 107 回全国高校選手権三重大会のシード権も懸けて、北・中・南の 3 地区の予選を勝ち上がった 26 チームが出場する。
このうち、昨年秋の県大会優勝の海星(四日市市)は北地区 1 位チームとして 19 日の 2 回戦から登場する。主将で主砲の 3 年生・水谷宗太捕手は「浮き足立つことなく、一つずつ勝って優勝できたら」と秋春連覇を目標に掲げる。
1998 年以来の夏の甲子園を目指す古豪が好調を維持している。昨秋の県大会は決勝で夏覇者の菰野(菰野町)を 1―0 で下して 8 年ぶり 14 度目の優勝。一冬越して臨んだ 3 月の北地区予選決勝も、延長 11 回タイブレークの末 4―3 で再び菰野を退け、地区 1 位の座を確保した。
チームの分岐点になったのは、春の甲子園を懸けて昨年 10 月に静岡県内で開かれた東海大会。勝てば 4 強入りとセンバツ切符が近づく初戦の 2 回戦で、岐阜第一に 0―7 の八回コールド負けを喫し「みじめな思いをした」(水谷)。
ただその屈辱が奮起材料になった。「センバツに行けなかったことは悔しいんですけど秋優勝したことをプラスに変えるにはどうしたらいいのか考えた時、春・夏も(タイトルを)獲るチャンスがあるのは自分たちだけと思い、絶対春も獲ってやろうと思いました」。
冬場は攻守でさらなるレベルアップを目指した。投手陣では昨年の東海大会で奮闘した 2 年生の左腕加藤楓太らに加えて、内野手から投手に転向した右サイドハンドの 3 年生森部滉晟らが頭角を現した。
野手は入念な守備練習に加えて、例年の「倍近い」バットの振り込みで自分たちを追い込んだ。「しんどい練習を全員でやったことで心の距離も近づいた」とうなづく水谷は「どこにも負けることなく東海大会まで走って行きたい」と話す。