2020年、ハンジ・フリック監督が率いるバイエルン・ミュンヘンは、若き天才MFぺドリの獲得を目指してバルセロナに接触した。当時のバルセロナのスポーツダイレクター、ラモン・プラネス氏によると、バイエルンはチャンピオンズリーグ準々決勝でバルセロナに8-2で勝利した直後に連絡をしてきたという。

「リスボンでバイエルンに敗れた2日後、彼らの関係者から連絡を受けた。ビデオカンファレンスをしたいということだった。私はそれに応じたわけだが、ぺドリがほしいと伝えられたよ」とプラネス氏は語る。

しかし、当時のぺドリはまだバルセロナに加入しておらず、レンタル移籍でラス・パルマスに留まっていた。プラネス氏はバイエルンのスポーツダイレクター、ハサン・サリハミジッチ氏に「このプレシーズン、ぺドリはバルサにやって来る予定だ」と伝え、売却を拒絶した。

その後、ぺドリは2020年夏にバルセロナに加わり、ロナルド・クーアン監督に見初められてトップチームに昇格。クーマン監督やチャビ・エルナンデス監督の下でプレーし、度重なる怪我に苦しんだが、フリック監督が指揮する今季は負傷なくピッチに立ち続け、公式戦58試合に出場し、4562分の出場時間を記録した。

もしぺドリがバイエルンに移籍していたら、今季バルセロナでフリック監督と一緒になっていなかったかもしれない。しかし、生粋のバルセロナファンである彼がミュンヘン行きを了承したとは考えづらい。