右手骨折も不屈の13得点MVP!BL東京のリッチー・モウンガがリーグワン初の2連覇を主導
右手骨折を押して出場したリッチー・モウンガが13得点を挙げ、BL東京をリーグワン初の2連覇に導いた。

不屈の“鉄人”リッチー・モウンガ
2025年6月1日、国立競技場で行われたラグビー・リーグワン・プレーオフ決勝で、BL東京が東京ベイを18-13で破り、リーグワン創設4シーズン目で史上初の2連覇を達成しました。この勝利の立役者となったのは、右手骨折を押して出場した元ニュージーランド代表のリッチー・モウンガ(31)です。モウンガは1トライ、1ゴール、2PGで計13得点を挙げ、試合のMVPに選ばれました。
試合前の骨折と強行出場
モウンガは試合前に右手を骨折していたことが明らかになりました。決勝までの1週間は全く練習ができず、ボールを触ったのは試合前日だったとのことです。主将のリーチ・マイケル(36)は、「レントゲンを見たとき正直無理だと思った。彼は本当に改めてすごい選手」と驚嘆し、最敬礼しました。トッド・ブラックアダー・ヘッドコーチも、「決勝は7:3で3割は出られないだろうと思っていた」と明かし、「彼がどれだけタフな人間か分かったと思う。手が折れているなんて感じさせないプレーをしてくれた」と脱帽しました。
モウンガの不屈の精神
モウンガは、「少し痛いくらいで、全体的なプレーには影響はなかった」と涼しい顔で語りました。これまでのキャリアでも右手は3回、左手は1回、骨折しながらプレーした経験があると明かし、「特に1回目は試合序盤で骨折したが、その後もフルで出ることができた。今回は決勝という特別な舞台だったので出ることは不可能じゃないと、(この1週間は)常にプレーするつもりでやっていた」と事もなげに語りました。
2連覇の達成とリーチへの感謝
23年W杯でニュージーランドを準優勝に導いた世界的司令塔であるモウンガは、昨季BL東京に加入し、昨季はチームを前身のトップリーグを含めて14季ぶりの頂点に導き、選手間投票による「プレーヤー・オブ・ザ・シーズン」にも選ばれました。優勝請負人はリーグワン初の2連覇という歴史をつくりましたが、痛みを押して優勝が決まった瞬間は兄のように慕うリーチの顔を見たといいます。「東芝の外国人全員の面倒を見てくれて、日本での生活をすごくやりやすくしてくれる。彼が喜んでいる姿が一番うれしくて、誇らしい」と胸を張りました。