ルイス・ハミルトンが教育改革に尽力:F1王者とスターマー首相の歴史的会談
F1王者ルイス・ハミルトンがイギリスのキア・スターマー首相と会談し、教育改革について議論。ミッション44を通じた教育支援の新たな枠組みを協議。

F1で最多タイ記録となる7度の王者、ルイス・ハミルトンが、母国イギリスのキア・スターマー首相と会談し、教育改革についての話し合いが行われました。この会談には、ブリジット・フィリップソン教育大臣も同席し、イギリス政府が学校と生徒をどのように支援していくかについての新たな枠組みが協議されました。
ハミルトンは、自身が2021年に立ち上げた慈善団体「ミッション44」を通じて、STEM(科学・技術・工学・数学)教育や多様性に関する取り組みを行ってきました。今回の会談では、より多くの若者の成功を支援するために、学校と生徒の関わりを促進するための具体的な施策について議論が交わされました。
ハミルトンは自身の学生時代の経験を踏まえ、次のように述べました。
「僕は学校で苦労していて、僕の声が聞き入れられたと感じたことはなかった。だからこそ、全ての生徒が学校で自分の居場所を感じられるようにすることが重要だと、身を持って知っているんだ」
また、ハミルトンは2024年にSunday Times紙に対し、レースキャリア中の苦闘だけでなく、学校での苦労が原因で10代の頃からうつ病に苦しんできたことを告白しました。
「20代の頃、本当に辛い時期があった。僕は人生を通してメンタルヘルスと戦ってきたんだ」
「うつ病になったこともある。13歳くらいの幼い頃からね。レースでのプレッシャーと学校での苦悩が原因だったと思う。イジメもあった。僕には話し相手が誰もいなかったんだ」
この会談を通じて、政府がミッション44と協力して教育制度をより包括的なものとするための改革を進めることを約束してくれたことに感謝の意を表しました。ハミルトンは、ミッション44が短期間でここまで成長し、全国の恵まれない生徒の人生を変える機会を得られたことを誇りに思っていると述べました。
この会談は、ハミルトンがレース以外の分野でも社会に大きな影響を与え続けていることを示す重要な一歩となりました。