FCカナロアの驚異の成長

2017年にジュニアユースチームとして発足したFCカナロアは、わずか6年で全国大会に出場するなど、中学サッカー界で異彩を放っています。2023年の「日本クラブユースサッカー選手権U-15大会」では、グループリーグで福岡に勝利し、決勝トーナメントに進出。1回戦で新潟にPKで敗れましたが、その成長は目覚ましいものがあります。

地域密着のクラブ理念

FCカナロアの入団条件は「川崎市内の練習会場に40分以内で通えること」。代表の須藤純矢氏は、「移動距離が長くなると、中学年代の選手には肉体的、精神的、学業的に負担が大きいため、この制限を設けています」と説明します。また、練習は基本的に土のグラウンドで行われ、他の関東リーグ所属クラブとは一線を画しています。

選手の個性を伸ばす指導

現役時代にアルゼンチンでプレー経験のある須藤氏や、現日本代表FW小川航基を中学時代に育てた黒川大吾氏、分析にたけたU-14監督の藤田晃徳氏を中心に、選手たちの個性を伸ばす指導を行っています。須藤氏は、「カナロアは雑草軍団で、サッカー人生の逆転をしようというキャッチコピーを大事にしています」と語ります。

未来への挑戦

親会社の「アスリード」が運営する高地トレーニング施設「BOULDER」をリハビリ期間や夏場に利用できるなど、ピッチ外のバックアップも充実。須藤氏は、「ホームグラウンドを作って環境が安定すれば、その先のユースや社会人チームもできるかもしれない。カナロアで育った選手が世界に羽ばたいていくような形を作っていきたい」と、未来への挑戦を語ります。

カナロアらしさ

選手たちに「カナロアらしさとは」と問いかけると、「笑顔」「元気」「楽しい」という前向きな言葉が返ってくるようになりました。このようなベースを日々大切にして過ごすことで、FCカナロアはさらに成長を続けています。