水原一平被告の裁判:違法スポーツ賭博の波紋とその影響
水原一平被告による大谷翔平選手の口座からの不正送金と賭博問題が注目を集めています。

2025年2月6日、水原一平被告(40)はカリフォルニア州サンタアナの連邦裁判所において、量刑の言い渡しを受けました。彼はドジャースの大谷翔平選手(30)の元通訳であり、その選手の口座から約1659万ドル(約25億7000万円)を不正に盗み取ったことが確定しています。
水原被告は法廷に現れた時、黒のスーツを着用し、後ろ髪はスーツの襟にかかるほど伸びていましたが、詰めかけた報道陣には無言を貫きました。
不正行為の詳細
裁判資料によると、水原被告は2021年9月から昨年1月までの約2年4ヶ月の間に、違法なスポーツ賭博を行い、少なくとも1万9000回の賭けを行った結果、4068万ドル(約63億円)の負債を抱えました。その負債を返済するため、彼は大谷選手の口座から無断で1659万ドルを不正に送金しました。
さらに、2022年の確定申告では、違法賭博によって得たと思われる410万ドル(約6億4000万円)を申告せず、税金の虚偽申告でも訴追されました。水原被告は地検との司法取引を行い、昨年6月には有罪答弁をしました。禁錮30年以上が予想されていた中、地検は禁錮4年9月、釈放後3年間の保護観察、そして大谷選手への賠償として約1700万ドル(約26億3500万円)を求刑しました。
情状酌量の意見
水原被告は連邦地裁の判事に宛て、情状酌量を求める書面を提出しました。 彼は、自身が仕事に見合う金銭を得られず、生活が困窮していく中で「やりくりの助け」としてスポーツ賭博に手を出したと述べ、禁錮1年6ヶ月が妥当であると主張しています。
この事件は、プロスポーツ界における賭博の問題と、その影響を再考させるものであり、多くのファンの関心を集めています。