白線の上でキャッチボールするヤクルトの投手陣、侍ジャパンの吉見コーチが絶賛
ヤクルトの投手陣が春季キャンプで行っていたキャッチボールに、侍ジャパンの吉見一起投手コーチが注目。線の上に立ってボールを投げ合うことで、投手陣の技術向上を目指している。

白線の上でキャッチボールするヤクルトの投手陣、侍ジャパン の吉見コーチが絶賛
沖縄県浦添市で行われていたヤクルトの春季 1 軍キャンプ。ウオーミングアップ後、陸上競技場で投手陣がしていたキャッチボールの風景が昨年までと違っていたことが気になった。芝生の上には等間隔で引かれた数本の白線。その線の上に立ってボールを投げ合っていた。キャンプ地を訪れた中日の元エースで野球日本代表「侍ジャパン」の吉見一起投手コーチが「あのキャッチボール、いいんだよな」とつぶやいていた取り組み。狙いを小野寺力投手コーチが説明してくれた。
「しっかり自分のラインを見て、ボールの軌道だったりを合わせられたらいい。自分のセットに入ったときのライン、体のこなし方はラインがあるとやりやすい。ボールの軌道や自分の体だったり、体の方向性っていうところをちょっとみんなに意識してほしかった。石井投手コーチと『キャッチボールをやるんだったら、意味のある技術が上がるやり方をしたいよね』と話したんです。キャッチャーとピッチャーは 1 本のラインでつながっている。より実戦というか、自分のラインが出しやすいようにやった方がいい」
試合を想定した線の使い方はまたいだり、つま先側にしたり、真ん中やかかと気味にしたりと多種多彩。踏み出しをフラット、インステップ、アウトサイドに変えたりして、工夫次第で幾通りにもなる。キャッチボールは肩慣らしじゃなく、重要なトレーニングの一つだと再認識させられた。
ヤクルトのチーム防御率は 2 年連続でセ・リーグワースト。投手陣の不振が最下位の中日と僅差の 5 位に沈んだ大きな要因になっている。投手陣の立て直しは重要案件。特に、昨季リーグ最下位の 4・02 だった先発防御率をどれだけ改善できるかが低迷脱却の鍵を握っている。課題解決への方策は練っている。28 日からの開幕カードは巨人との 3 連戦(東京ドーム)。戦力補強で厚みを増した前年覇者との戦いが 3 年ぶりとなる V 奪回の試金石となる。