「総合力で勝つチーム」京都の曺貴裁監督が今季初先発の2人を称賛
J1 第 6 節で京都が清水に勝利した。今季初先発の松田天馬と米本拓司が活躍し、曺貴裁監督は「パーフェクト」と称賛。チーム内の競争に火がつくか注目だ。

「総合力で勝つチーム」京都の曺貴裁監督が今季初先発の2人を称賛
3 月 16 日に行なわれた J1 第 6 節で、京都は清水と敵地で対戦した。38 分にエースのラファエル・エリアスが PK で先制ゴールを奪い、67 分にジョアン・ペドロが追加点をマーク。終盤に PK を与えて失点するも、1点のリードを守り切って2-1で勝利した。
ふたりのブラジリアンがヒーローとなった一戦で、数字には残らないが素晴らしい働きを見せた選手がふたりいた。
ひとり目は、4-3-3 の左ウイングで先発した松田天馬だ。この 18 番は中央寄りの立ち位置を取って果敢に敵の懐に潜り込むと、狭いスペースで持ち前のテクニックを発揮し、35 分に PK を奪取。先取点を呼び込んだプレーだけでなく、豊富な運動量を活かして高強度なハイプレスをベンチに下がる 59 分まで続けた。
ふたり目は米本拓司だ。右インサイドハーフでスタメンに名を連ね、鋭いタックルでボールを奪い、敵の攻撃の芽を摘みながら、カウンターの出発点になった。
両者とも先発は今季初で、期待に応えた松田と米本を、曺貴裁監督は次のように称える。
「天馬と米本に関してはパーフェクトでした。非常に素晴らしい出来だった。出場機会がないなかで、炎を出しながら練習している姿を見ていましたし、アクシデントがあったパトリック(・ウィリアム)に代わって久々に出場したアピア(タウィア久)も良い働きだったと思います。うちは総合力で勝っていくチームなので、(出場機会の少ない選手の活躍は)明るい材料です」
賛辞を受けた本人たちにとっても、手応えを感じる一戦だったようだ。
「PK のシーンは足を止めずに入っていけて良かったですし、(平戸太貴が)よくパスを出してくれたなと。体力的にはまだまだ戦えたけど、今季、僕は 45 分以上プレーしていないので、そこを考慮してくれたのかなと。次のために体力を残しておきます」(松田)
「久々のスタメンで緊張しましたが、開始1分から出し切ろうと思っていましたし、頑張って走りました。先発で出してもらえるのは期待されている証拠ですし、チームを変えてくれというメッセージだと思うので、ここで踏ん張れたのは個人的にも良かったです」(米本)
清水戦控えやメンバー外となった選手だけでも、松田の主戦場のウイングにマルコ・トゥーリオや奥川雅也ら、米本と同じ中盤に川﨑颯太や武田将平らがいて、戦力は豊富だ。
松田、米本の活躍でチーム内の競争に火がつくか。今後の激しいポジション争いから目が離せない。