角田裕毅、スペインGPでの挑戦と次戦カナダへの意欲|F1最新レポート
角田裕毅がF1スペインGPでの苦戦を振り返り、次戦カナダGPへの準備とチームとの連携について語る。

スペインGPでの角田裕毅の戦い
角田裕毅(レッドブル)は、F1スペインGPの決勝レースをピットレーンからスタートし、13位でフィニッシュした。予選では最下位という結果に終わり、決勝に向けてリヤウイングの変更やサスペンションのセッティング調整を行った。これにより、ピットレーンからのスタートを余儀なくされた。
アグレッシブなタイヤ戦略
他のドライバーがソフトタイヤを選択する中、角田はミディアムタイヤを装着。しかし、予想よりも早い8周目でピットインし、ソフトタイヤに交換。その後、残っていた新品のソフトタイヤを全て使用する戦略を採り、一時は12番手までポジションを上げた。
セーフティカー出動の影響
54周目にメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリがマシントラブルでストップし、セーフティカーが出動。角田はこのタイミングで中古のソフトタイヤに履き替えたが、レース再開後は思うようにライバルをオーバーテイクできず、最終的に14番手でフィニッシュ。その後、オリバー・ベアマン(ハース)に10秒のタイム加算ペナルティが科されたため、13位という結果となった。
レース後の角田のコメント
角田はレース後、マシンのパフォーマンス向上を認めつつも、期待していたレベルには達しなかったと語った。
「ペースは僕たちが期待していたレベルではありませんでしたが、中団グループのマシンと比べれば悪くはなかったです。今日なら、入賞できるだけのポテンシャルはあったと思うので、少し残念です」
角田は、マシンの改善とチームのサポートに感謝しつつも、セットアップの変更による違いを感じられなかったと述べた。
次戦カナダGPへの意欲
角田は次のカナダGPに向けて、チームのファクトリーでシミュレータ作業に臨む予定だ。彼は、シミュレータ作業が主にチームのためになると考えているが、自身のドライビングスタイルに合ったセッティングを見つけることを期待している。
「カナダまでの間に、シミュレータを試してみたいと思います。とても楽しみにしていますし、何か良い結果が出ることを願っています。今以上に悪くなることはないでしょうし、そうあるべきです」
角田は、今回のスペインGPを「奇妙なグランプリ」と表現し、今後のレースに向けてさらなる成長を誓った。
今後の課題と目標
角田は、予選での最後のコンマ数秒を引き出すことや、路面コンディションの変化に対応できるようになることが今後の課題だと指摘した。また、マシンを完全に信頼し切れていない部分もあり、その最後の僅かなタイムが重要だと語った。
「まだこのマシンを、完全には信頼し切れていません。その最後の僅かなタイムが、とても重要なんです。そういう部分では、彼は間違いなく僕よりも多くのモノを引き出すことができていると思います」
角田は、次戦カナダGPでのさらなるパフォーマンス向上に期待を寄せている。