東日本大震災から 14 年 ルーキーの遠藤汰月騎手が当時を振り返る
ルーキーの遠藤汰月騎手が、東日本大震災当時を振り返ります。

遠藤汰月騎手 今月 1 日に晴れて JRA 騎手としてデビューした遠藤汰月(たつき)騎手(19)=美・伊藤伸=は、福島県福島市の出身。東日本大震災が発生した 14 年前は 5 歳だった。 「小さい頃ですが、記憶は鮮明に残っています。当時は保育園にいて、最初は小さい揺れで机の下に隠れましたが、どんどん強くなっていって。机はどこかに飛んでいってしまうし、棚も倒れたりしたので、建物の外に出ました。保育園の壁も崩れたくらい。むちゃくちゃ怖かったです」 それから 3~4 週間は祖母の家で生活。水も止まり、いろいろ大変だったという。地震発生から 1 週間後、浜通りの相馬市に行くと「景色がぐちゃぐちゃで」とショックを受けた。 「あれから、いろいろ気をつけて生活するようになりました。(地震でなくても)どこかに出掛ける際に何か忘れ物がないかとか」 今でも思い出すのはつらい。震度 1 の地震でも飛び起きてしまうほどだ。それでも「経験した自分たちが伝えていくのがいいのかなと。対策することは大事。でも、対策しても油断できないのが地震です」と語った。 デビュー前に遠藤騎手が「公正かつ安全に、きちんとした競馬をした中で勝つこと。目標はフェアプレー賞です」と話していたのも、小さい頃の体験からくるものなのかもしれない。 自分の長所を「いつも笑顔で明るいところ」と明かす。8 日の中山 8R のキャストロペペで 2 着に逃げ粘る活躍を見せた。いずれは地元の福島競馬場で騎乗することもあるはず。持ち前の笑顔で地元を、日本を明るくできるジョッキーになってほしい。
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