巨人・浅野翔吾が甲子園で劇的勝利を導く!森下バットで先制打&ヘッドスライディング生還
巨人の浅野翔吾が甲子園で先制打とヘッドスライディング生還を決め、チームを劇的勝利に導いた。森下翔太のバットを使用し、プロ初打点を記録。

2025年5月21日、甲子園球場で行われた阪神対巨人の11回戦で、巨人の浅野翔吾外野手(20)が劇的な活躍を見せた。浅野は四回に先制二塁打を放ち、プロ入り後の甲子園初打点を記録。さらに、1死後の三塁走者として遊撃へのゴロの間にヘッドスライディングで本塁を突き、5-4の勝利に大きく貢献した。
試合前、浅野は阪神の森下翔太外野手(24)からバットを譲り受け、そのバットを使用して13日ぶりの打点をマーク。香川・高松商高時代に甲子園で沸かせた聖地で、レギュラー定着に向けてアピールした。
浅野は「追い込まれていたが、冷静にいけた。阪神に勝ちたかった。気合は入っていた」と試合後のインタビューで語った。四回無死一、二塁から左翼線へ強烈な先制二塁打を放ち、15打席ぶりの安打で13日以来の打点を記録。塁上で両手を高く挙げ、チームの勢いを引き寄せた。
1死後には、三走で井上の遊撃へのゴロの間に本塁へ気迫のヘッドスライディング。試合前から降り続いていた雨の中、高校球児のようにユニホームを泥まみれにして飛び込んだ。一度はアウトと判定されたが、浅野は「手が入った感じがあった」とすぐさま両手を横に広げてベンチへアピール。リプレー検証で判定が覆り、ガッツポーズと同時に咆哮。「一番若い自分がああいうことをすれば、盛り上がって勢いに乗れるかなと思った」と気持ちを前面に出した。
浅野がこの日使用したバットは、試合前に阪神・森下から譲り受けたもの。浅野が高校3年時の高校日本代表と大学日本代表で交流があり、浅野から森下に頼んだという(ともに2023年にドラフト1位で入団。森下は浅野の外れ1位)。好打者のバットで結果を出し「(感触は)よかったと思う。明日以降もこのバットで」とうなずいた。
日本全国に名をとどろかせたのが、甲子園だった。香川・高松商高時代に選手権大会に2度出場。3年夏には打率・700(10打数7安打)、3本塁打と驚異的な成績を残し、甲子園のスターとなった。思い出の聖地でプロ初打点をマークし「高校時代によくやっていたところ。その時のように躍動できれば」とさらなる活躍を誓った。
今季2勝8敗と大きく負け越していた阪神を相手に、4時間10分の死闘を制した。阿部監督は「さすがにタイガースは簡単には勝たせてくれないなと思いながらやっていた。熱い気持ちだけはみんな持って、と(試合前の)ミーティングで言った。そういう気持ちが最後に勝ちにつながったんじゃないか」とたたえた。打撃不振で異例の3軍降格も経験した浅野が、熱いハートでチームをもり立てた。