独立リーグ・別海に入団した中道航太郎、漁師との二刀流で地元に貢献
昨春選抜出場の別海・中道航太郎前主将が独立リーグ・別海に入団し、漁師との二刀流を目指す。

独立リーグ・別海に入団した中道航太郎、漁師との二刀流で地元に貢献
昨春の選抜甲子園に 21 世紀枠で出場した別海で主将を務めた中道航太郎さん(18)が、今年から別海町を拠点に独立リーグの北海道フロンティアリーグに参戦する別海パイロットスピリッツに入団することが 5 日、発表された。
家業の漁師継承へ、5 月から北海道立漁業研修所(鹿部町)に入るが、地元別海町のために新生チームでのプレーと“二刀流”を目指す。中道さんは「甲子園では別海町に応援してもらった。地元の力になるために漁師になることと同時に、地域に元気とか活力を与えられたら」と話している。
一度は祖父、父に続いて漁師となり野球から退くことを決めたが、多くの人からの野球継続を願う声に新たな気持ちが生まれた。別海パイロットスピリッツ設立は、別海の甲子園出場が後押しになった一面もある。中道さんは漁業研修所で半年間、漁業に必要な知識と技術、資格を習得した後、11 月にも漁師としてスタートを切る。研修所での学びを最優先に、別海パイロットスピリッツでの活動は今後検討していく。
2 月には研修として実家の船に乗り、早朝 5 時からの準備に始まるホタテ漁を体験した。「大変だった。力仕事、ホタテを運ぶのが大変だったがやりがいがある」と漁師への決意を再確認した。史上最東端の甲子園出場で別海町を沸かせた強打の捕手が、漁師と同時に日本最東端の球団の一員としても地域を盛り上げる。
◇中道 航太郎(なかみち・こうたろう)2007 年(平 19)1 月 6 日生まれ、北海道別海町出身。高校 2 年秋は北海道大会 2 回戦・苫小牧中央戦で逆転サヨナラ本塁打を放つなど 4 強。21 世紀枠で初出場した 24 年選抜甲子園では 1 回戦で創志学園(岡山)に 0―7 で敗戦した。1 メートル 73、81 キロ。右投げ右打ち。
◆別海パイロットスピリッツ 一般社団法人テトラソリューションを運営団体に、24 年に創設。ホームグラウンドは別海町営球場。監督には元ソフトバンクの本間満氏(52)が就任した。