久保建英の去就が注目される中、スペイン記者が語る

レアル・ソシエダに所属する日本代表MF久保建英の去就が注目を集めています。今季は公式戦51試合に出場し、7ゴール4アシストを記録。久保の新天地候補として、各国メディアでは複数のクラブ名が報じられています。

久保の未来と理想の新天地

ラジオ局「オンダ・セロ」でソシエダの番記者を務めるイニゴ・タベルナ氏に、久保の未来や理想の新天地について話を伺いました。

――久保は来季に向けてどういう考えを持っていると思いますか？

「欧州カップ戦出場権獲得という目標を達成できなかった今シーズンの結果に、久保はまったく満足していないと思う。そのため少し将来について考える時間が必要だろう。彼が実際に何を考えているのかは分からないが、サッカー選手として成長し続けたい、ヨーロッパの大会や他のクラブでプレーしたいという気持ちは十分に理解できる。それでも我々としてはサン・セバスティアンに留まり、ここでさらなる飛躍を遂げてくれることを願っている」

――久保の契約解除金は6000万ユーロ（約96億円）に設定されています。

「その金額はマルティン・スビメンディと同じで、アーセナルは彼を獲得するために満額を支払うつもりのようだ。そこから考えると、久保に本気で興味を持つプレミアのクラブが現れた場合、その金額を払って獲得する可能性は十分にあると思う。久保は本当に優れた選手で、その金額に見合うだけの価値がある」

――久保が移籍する場合、適しているチームはどこでしょうか？

「久保ならアーセナルやリバプール、ニューカッスルといったプレミアリーグの上位にいるチームでプレーできるんじゃないかな。私はそれらのチームでプレーするのに十分なクオリティーを備えていると思っている」

――スペインのウェブメディアは、久保の移籍先候補としてFCバルセロナやアトレティコ・マドリードを挙げています。

「報道の信憑性はともかくとして、バルサには彼と同じポジションに絶対的な存在のラミン・ヤマルがいる。彼からレギュラーの座を勝ち取るのは非常に難しいので、仮にチャンスがあったとしても行くべきではないと思う。ディエゴ・シメオネが率いるチームはプレースタイルを見る限り、久保にとって理想的なチームではないだろう。近年のラ・レアルほど技術的ではないし、非常にタフで、ハードワークや強靭なフィジカルが必要なので、久保が輝くためには違うチームのほうが合っていると思う」

久保の活躍と今後の展望

ソシエダのホーム最終戦となった5月18日のラ・リーガ第37節ジローナ戦で久保は先発出場し、強烈なシュートや的確なチャンスメイクで本拠地レアレ・アレーナの観客を大いに沸かせました。そんな日本人レフティーの去就から目が離せません。