新横綱・豊昇龍、初日敗れるものの立ち合いに疑問符

新横綱・豊昇龍は初日に敗れ、立ち合いに疑問符が付いた。琴風元大関は、豊昇龍が本来の立ち合いを貫かなかったことを指摘している。

新横綱・豊昇龍(25)=立浪=は小結・阿炎(30)=錣山=に一方的に突き出され、波乱の幕開けとなった。新横綱が初日に敗れるのは1995年初場所の貴乃花以来。両大関は大の里(24)=二所ノ関=が東前頭筆頭・若隆景(30)=荒汐=を下したが、初のカド番の琴桜(27)=佐渡ケ嶽=は西前頭筆頭・若元春(31)=荒汐=に寄り切られた。新三役の王鵬(25)=大嶽=、大栄翔(31)=追手風=の関脇陣も敗れ、上位陣が初日から苦しんだ。

豊昇龍の中途半端な立ち合いに「なぜなんだ!?」と心の中で叫んでしまった。左からの張り差し。安易だと言わざるを得ない。阿炎は立ち合いの変化もあるが、強烈なもろ手からの突き押しが最大の武器。弱気な作戦では阿炎の馬力は止められない。腰高で胸を出してまわしにも手が届かず一方的に突き出された。完全な立ち合いのミスだった。

頭から突っ込んで懐に飛び込むのが豊昇龍の真骨頂だった。その立ち合いで横綱になったのに、なぜその立ち合いを貫かない。「横綱は頭で当たるものではない。胸を出して正々堂々と勝つのが横綱相撲なのだ」という声を聞いたことがある。「頭で当たることは恥ずかしいこと」と言い放った関係者もいた。

叔父の元横綱・朝青龍はどうだ。横綱になっても頭から当たって荒々しい相撲で白星を積み重ねた。なぜマネをしないのか。自分の相撲を見失った結果が初日黒星につながった。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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