大の里、史上最速で横綱昇進へ!学生横綱の記念の刀に込めた思い
大の里が史上最速で横綱昇進を確実にし、学生横綱時代の記念の刀に込めた思いを語る。

大の里の快進撃
大関大の里(24)=二所ノ関=は、23日の大相撲夏場所13日目(東京・両国国技館)で無傷の13連勝を達成し、2場所連続4度目の優勝を決めました。これにより、史上最速での横綱昇進が確実となりました。所要13場所での横綱昇進は、同郷の輪島の21場所を大幅に更新し、年6場所制となった1958年以降初土俵の力士で最も早い記録です。
日本出身横綱の誕生
日本出身横綱の誕生は、大の里の師匠でもある2017年の稀勢の里(現二所ノ関親方)以来8年ぶりとなります。7月の名古屋場所(中日新聞社共催)では、ファンが待ちに待った新横綱が土俵に上がる予定です。
学生横綱の記念の刀
大の里は、過去3度の幕内優勝で受け取った表彰の品を地元での展示用に寄贈し続けていますが、唯一、石川県津幡町の実家で大切にしているのが、日体大1年で輝いた学生横綱の記念の刀です。刃渡り1尺2寸(約36センチ)の脇差しで、父の中村知幸さんに手入れを託しています。
思い入れの深さ
大の里は、この刀に深い思い入れがある理由について、「何年か早ければ、長い刀がもらえたみたいなんです」と語りました。手がけた水野鍛錬所(堺市)によると、10年ほど前までは2倍の長さの太刀が贈られていたとのことです。
静かな決意表明
太刀といえば、綱と並ぶ横綱の象徴。昨年夏のまだ大銀杏(おおいちょう)が結えなかった頃に聞いた、思い出話の締めは「『いつか…』という思いですね」。静かな決意表明が、もうすぐ結実します。