昨年12月に現役引退した大相撲の元小結・阿武咲の打越奎也さん（28）の断髪式が1日、東京・両国国技館で開かれた。二所ノ関親方（元横綱・稀勢の里）、新横綱・大の里（24＝二所ノ関部屋）ら約400人が出席した。

断髪式の間、阿武咲は「いろんなものがフラッシュバックした」と振り返り、中学時代からの好敵手でもある湊川親方（元大関・貴景勝）から「俺らはいつまでもライバル」と声をかけられると感極まった。

師匠の阿武松親方（元幕内・大道）に大銀杏を切り落とされ、「頭がすごく軽いし、すっきりした気持ち。悔いは何一つない。やり切った」と晴れやかな表情を浮かべた。

激しい突き、押しを得意とし常に真っ向勝負を貫いた相撲人生。幕内在位は42場所務めたが、膝などケガで引退。4月から馬油などのスキンケアグッズの販売などを扱う会社で働いている。

相撲界で得たものは「気合ですかね」と即答すると、「これからも真っ向勝負で。まっすぐ一生懸命生きていく」と熱く語った。