元横綱白鵬の宮城野親方が退職:大相撲界の新たな転換点
元横綱白鵬の宮城野親方が日本相撲協会を退職。部屋再興の道筋が見えず、協会との食い違いも浮き彫りに。

宮城野親方の退職が正式決定
大相撲界で歴代最多45度の優勝を誇る元横綱白鵬の宮城野親方(40)が、日本相撲協会を退職することが正式に決定しました。この決定は、6月2日に東京・両国国技館で開催された臨時理事会で発表されました。宮城野親方は9日付で退職し、これにより彼が師匠を務めていた旧宮城野部屋の再興の道筋が見えない状況が続いています。
部屋閉鎖と処分の経緯
昨年、宮城野部屋で弟子だった元前頭北青鵬の暴力行為が発覚し、宮城野親方は監督責任を問われ、2階級降格などの処分を受けました。その後、部屋は閉鎖され、宮城野親方と弟子たちは伊勢ケ浜部屋に転籍しました。しかし、部屋再興の見通しが立たないことから、宮城野親方は退職を決意しました。
協会との食い違い
協会が発表した文書では、宮城野親方に対して「浅香山部屋で預かること、準備期間も踏まえ、預かりの解除を11月場所後とすることを検討するように」と指示があったとされています。しかし、宮城野親方はこの指示に従わず、退職の意向を示しました。この食い違いにより、退職の後味が悪い形となりました。
横綱の引退と相撲界の現状
平成以降に誕生した横綱は13人。現役の豊昇龍と大の里を除き、引退した11人のうち宮城野親方は6人目です。過半数が去る異常事態が続いており、相撲界の将来が懸念されています。
今後の展開
宮城野親方は現在モンゴルに滞在中で、9日の記者会見での発言が注目されています。彼が協会の発表に対してどのような対応をするか、今後の展開が注目されます。
定年後の親方の再雇用制度
日本相撲協会は2014年11月に、希望する親方に限り65歳の定年退職後も70歳まで再雇用する制度を導入しました。伊勢ケ浜親方はこの制度を適用し、年寄伊勢ケ浜を照ノ富士親方に譲り、元横綱白鵬の退職で空いた年寄宮城野を襲名する予定です。