豊昇龍と大の里の新時代!大相撲「2強時代」の幕開け
豊昇龍と新横綱大の里の「2強時代」が幕を開ける。名古屋場所での稽古風景と今後の展望を詳しく紹介。

横綱3場所目を迎える豊昇龍(26)は2日、名古屋市内の立浪部屋で四股、すり足などの基礎運動や、ぶつかり稽古では幕下力士に胸を出して汗を流した。3日からは連日出稽古に赴く予定。新横綱大の里(25)の誕生で、番付の東西に横綱が並ぶのは令和3年秋場所の白鵬、照ノ富士以来。大の里の動向を気にするそぶりもみせ、「2強時代」の幕開けを待つ。
名古屋場所での稽古風景
酷暑が続く名古屋。部屋の稽古場は屋外にあり、屋根付きの土俵が設けられている。横綱の師匠、立浪親方(元小結旭豊)の発案で今年から屋根を支える鉄骨部にミストシャワーが設置された。この日の稽古中も霧状の水が放出され、気化熱の原理で周辺がクールダウン。横綱昇進後初の優勝へ向け、対策を取った。現在は四方の一辺だけだが、部屋関係者によれば間もなく反対側の一辺にも取り付けられる。
新横綱大の里との対決
新横綱の誕生で豊昇龍の一人横綱も解消された。大の里が最多部屋数を誇る二所ノ関一門の最高位なら、豊昇龍は保守本流といわれる出羽海一門の総帥。この2つの有力一門は昭和30年代の横綱栃錦、初代若乃花の「栃若時代」、50年代の横綱輪島、北の湖による「輪湖時代」でも火花を散らしてきた。
今後の展望
5月の夏場所千秋楽では、豊昇龍が初の全勝優勝を狙った大関大の里に土をつけて阻止。大の里との対戦成績は、豊昇龍が6勝2敗(1不戦敗を含む)と存在感を際立たせている。それでも、豊昇龍は「相撲は団体じゃない。個人だから。正直、他の人のことは全く考えない」。どこまでも、自身を中心に据える。