パブリチェンコワ、ウィンブルドン9年ぶりの8強進出!判定批判も勝利を収める【テニス】
アナスタシア・パブリチェンコワがウィンブルドンで9年ぶりの8強進出を果たし、重要な場面での判定について率直な意見を述べました。

パブリチェンコワ、ウィンブルドンで9年ぶりの8強進出
アナスタシア・パブリチェンコワ(世界ランク50位)は、7月6日に行われたウィンブルドン女子シングルス4回戦で、地元イギリスのソネイ・カータル(同51位)を7-6(3),6-4で下し、同大会9年ぶりのベスト8入りを果たしました。
試合のハイライト
34歳のパブリチェンコワは、序盤から互いにリターンゲームでチャンスを作り、ブレーク合戦が繰り広げられました。第1セットの4-4の第9ゲームでは、カータルのショットが明らかにアウトだったにもかかわらず、電子ラインコールが正常に作動せず、ポイントのやり直しに。不運もあって、痛恨のブレークを許してしまいました。
しかし、次ゲームではフォアハンドで押し込み、セットポイントをしのぎブレークバックすると、そのままもつれたタイブレークも制して第1セットを先取しました。
第2セットも序盤で互いにブレークし合いましたが、2-2で貴重なブレークに成功したパブリチェンコワ。その後は危なげなくサービスキープを続け、最後は鮮やかなフォアハンドのウィナーを放ってゲームセット。2016年大会以来のベスト8入りを果たしました。
試合後のコメント
試合後、パブリチェンコワは「私にとって芝はキャリアを通してずっと難しいサーフェスだった。今日は本当にいいプレーができてうれしい。センターコートでの試合だったことを考えると、今日はとてもいい試合をしたと思う。今年初めてのセンターコートで、数年ぶり。強敵相手だったしね。簡単なポイントをくれなかったし、ずっと粘って1球1球にすごいプレッシャーをかけてきた。それによく対処できた」と語りました。
また、第1セットの4-4で明らかにアウトにもかかわらず電子ラインコールが作動せず、ポイントのやり直しになったことについても言及。「インかアウトかの判定を期待していたのに、ただ『リプレイしてください』と言われた。あの場面はとても重要な瞬間だったから本当にやりづらかったわ」と率直な思いを口にしました。
判定批判と改善の提案
「私は別の判定を期待していたわ。主審がイニシアチブを取ってくれると信じていたの。彼が審判台に座っているのはそのためでしょう?実際、試合後に彼自身もアウトだったと私に言ってくれた。それならそうしてほしかったのに、彼はしなかった。相手が地元選手だからなのかなと思ってしまう部分もあった」と述べました。
さらに「勝ったからもう議論する必要はない。すべてハッピー」としつつも、「この件は将来のために取り上げる必要があると思う。試合中、こんなことが重要な場面で起きたらサッカーのようにVARシステムとか、はっきりと分かる仕組みがあった方がいい。判定が曖昧なまま進むのではなく、みんなが納得できる方法が必要」と電子ラインコールを採用するにしても改善の余地があるともコメントしました。
「彼(主審)も大きな決断をするのが怖かったのかもね。いっそ全部自動でやればいい。人間味のある部分、ボールボーイや線審がいるのがテニスの魅力なのに。でも、罰金や警告を与えるのは上手。そこは見逃さない。ライン判定にも同じくらい注力してほしい」と皮肉交じりに語りました。
次戦の展望
厳しい判定にさらされながらも勝利を収めてグランドスラム通算10度目の8強入りを果たしたパブリチェンコワ。準々決勝では、第13シードのアマンダ・アニシモワ(アメリカ/同12位)と対戦します。