外国人選手の成功の道は日本文化を愛すること
外国人選手が日本で成功するためには、日本文化を愛することが重要である。ズレータ氏とバンデンハーク氏は、文化を好きになることと環境に慣れることが大事だと力説している。

外国人選手にとって成功の道は日本文化を愛すること
筑後ファーム施設の春季キャンプ初日から OB のフリオ・ズレータ氏(49)とリック・バンデンハーク氏(39)が臨時コーチとして参戦。日本で活躍するために必要なことを聞かれると、2 人とも「文化を好きになること」と共通していた。
通算 145 本塁打を放ったズレータ氏はその理由をこう言った。「みんなと連携しながらやらないといけない。活躍しても日本のことを好きじゃなければ、自分はなぜここにいるのか?となるでしょう」と語りかけた。日本語を覚えようと努力するなど、文化や仲間を知ることを心がけたと経験をもとに話した。本塁打を打った後のパフォーマンス「パナマウンガー!よかろうもん!」でも愛された。この日は報道陣におねだりされ 2 度当時のパフォーマンスを全力でやり切るなど明るさは健在だった。ロッテ移籍後は「幕張ファイヤー!」に変えるなど順応性のある助っ人だった。
ソフトバンクとヤクルトで通算 43 勝し、初登板から 14 連勝のプロ野球記録も持つバンデンハーク氏も環境や日本の文化に慣れることが大事と力説した。休日には福岡県内のいたるところを探検した。柳川で名物のうなぎを食べ、かつてはファーム施設があった西戸崎を歩き、神社や仏閣が広がる太宰府を妻と観光した。「新幹線のチケットも自分で買うようにしたんだ」。積極的にチャレンジすることで溶け込むのは早かった。
今、ホークスには育成の外国人選手が 7 人いる。日本人選手と支配下登録の枠を目指すのは簡単ではないが、目前に素晴らしい環境がある。ファーム施設を初めて訪れたズレータ氏は「なんで僕がいるときにこんな立派な施設がなかったのかと思う」とうらやましがった。4、5 年ぶりだったと語るバンデンハーク氏は「環境は素晴らしいと思うが、僕だったら早く(みずほ)ペイペイドームに行きたいと思う」と言った。文化を愛し、並々ならぬ向上心を持つこと。外国人選手の成功の道はそこにあると感じた。